どうも。夕暮れサラリーマンです。
今日は『父の日』
私には今年78歳になる父がいます。父は40代のころに『重症筋無力症』を患い、胸腺にこぶしくらいの『癌』も発見され、あと少し発見が遅ければ助からなかったと言われました。
※重症筋無力症とは、簡単に言うと筋肉がすぐに疲れてしまい力が入らなくなる病気です。初期症状で眼瞼下垂が現れます。重症化すると呼吸筋の麻痺を起こし呼吸困難を起こし死に至ります。
ある日、家族でドライブに出かけていた際に、父が車の運転中、瞼が下がってしまうと異変を訴えました。まずは眼科に行き、原因がわからず、最終的には脳神経外科で病気がわかりました。合併症で胸腺に腫瘍ができていることも分かったのです。
入退院を繰り返し、当時勤めていた会社は退職せざるを得ませんでした。一命を取り留めた父は、それ以来30年以上も闘病を続けています。その精神力には感服させられます。
医者は「安静にしていなさい」と。しかし父は、どんなに具合が悪くても「体を動かさないと動けなくなる」「仕事をしなければ動けなくなる」といって医者の指示に反して働き続けました。父は、周りでなくなっていく方々を見ていて、じっとしていたら筋力が衰え、呼吸も出来なくなり死んでしまうと感じ取っていたのです。
父は働いた後の反動で、家ではそれは苦しそうにしていました。いつ死んでもおかしくない病気でした。家族も大変でした。父の呼吸が止まるのではないかと…。ハラハラする日々を送りました。
私は当時中学生。姉は高校生だったと思います。父が入退院を繰り返していた時期は、生活も大変でした。家族で内職をしたりもしました。
父が働きだしたといっても、仕事は転々とすることになりました。母は、手当の良い夜勤の働き口を見つけて働いてくれました。
姉は進学せず就職。私も早く社会に出て稼がなくてはと思うようになりました。
父を支え続けた母は、4年前に先に他界しました。まさか母のほうが先に逝ってしまうなんて…。考えもしませんでした。父も落胆し、姉も私も大変な悲しみに打ちひしがられました。
父は、体調が決して良いとは言えない体ですが、毎日のようにお墓参りを続けています。お墓にはいつもきれいな花が生けられています。
夫婦喧嘩は絶えなかったですが、愛情を感じます。
きっと、天国の母が見守ってくれているのでしょう。父は母の分まで生き続けてくれると思います。
「ありがとう長生きしてね。お父さん」